MATLABライセンス形式はどうなってる?

MATLABライセンスはどんな形式になっている?導入前に調べてみた

ノートパソコン

「MATLABを導入しようと思っているけど、どんなライセンス形式になっているのかわからない…」

ここでは、MATLABの導入を検討している方に向けて 「MATLABのライセンスの種類と形式」について解説していきます。

私自身も会社でMATLABを導入することになったとき、 どのようなライセンス形式があり、 どのライセンスを選べばいいかわかりませんでした。

私の場合は、直接MATLABの営業の方とやり取りしながら ライセンスについて教えてもらい、 予算と相談しながら導入を検討しました。

その時に調べたMATLABライセンスのことを ここで書いていきたいと思います。

目次

MATLABライセンスの種類

まず、MATLABのライセンスは2種類あります。

  • 永久ライセンス
  • 年間ライセンス

永久ライセンスは買い切りライセンスで、 年間ライセンスはサブスクリプションですね。 それぞれ説明していきます。

永久ライセンス

1つ目は「永久ライセンス」についてです。

永久ライセンスで購入すると、 導入した時のMATLABのヴァージョンをずっと使い続けることができます。

初期導入時の費用は高いですが、 3年以上使う予定がある場合は永久ライセンスの方がお得です。

ただし、WindowsやMACのOSがアップデートすることで MATLABが動かなくなることもあります。 その問題を解決するために、ソフトウェアの保守に入る必要があります。

ソフトウェアには、保守というものがあります。 保守期間中は常に最新のヴァージョンのMATLABを使い続けることができるので、 WindowsやMACがアップデートした時でも対応ができるわけです。

ちなみに導入から1年間は無償で保守がついてきます。

そして、2年目以降は有償で保守をしていきます。 WindowsやMACがOSを新しくしたときに、 ちゃんと動くようにMATLABは更新されますが、 そういう時のために備えて保守はかなり必要なのです。

年間ライセンス

2つ目は「年間ライセンス」です。

年度単位でライセンスの契約を更新していきます。 月単位でのライセンスは購入できません。

年間ライセンス契約中は、常に新しいヴァージョンのMATLABが使えます。 つまり、保守も入っているということです。

永久ライセンスと違って、 1年過ぎてライセンス更新しなかった場合には 完全に使えなくなりますので要注意です。

年間ライセンスのメリットは、 永久ライセンスと比べて初期費用がかからないので導入しやすいという利点があります。

ただし、3年以上使うならば永久ライセンスの方がお得です。 価格については毎年見直しがあるので、 MathWorksの営業さんに相談するのがベストですね。

ちなみに私は会社で年間ライセンスを購入して使っています。 プロジェクトで成果が出れば、永久ライセンスに移行したいですね。

永久ライセンスと年間ライセンスを 混ぜて使うことはできないと営業の方が言っていたので そこは気を付けないとですね。

ライセンスの運用について

MATLABライセンスの運用については4つに分かれています。

  • Individual・インディビジュアル
  • Designated Computer・コンピューター指定
  • Network Named User・ネットワーク
  • Concurrent・コカレント

どの運用方法にするかは、けっこう悩ましいところです。

単独で使用するならば圧倒的にIndividualライセンスが便利です。 ちなみに私はIndividualで導入しました。

パソコン持ち出し禁止の職場だと、 Designated Computerライセンスがいいかと思います。

Individual・インディビジュアル

まず1つ目「Individual・インディビジュアル」についてです。

インディビジュアルのライセンスでは、 1人に1ライセンス与えられて パソコンは4台までインストールできます。

しかも、パソコン2台を同時に起動もできるのです。 図にするとこんな感じですかね。

MATLABライセンスindividual

なぜパソコン2台同時に起動できるのか…?と考えていましたが、 ネットワーク系のプログラムや、プロセス間通信とかの要望があったのかもしれませんね。

Individualライセンスは、個人にライセンスを与えるといった感じでしょうか。

ちなみに私は会社でIndividualで運用しています。 プロジェクトは2人と少人数なのでMATLABを2ライセンス購入して それぞれでIndividualで運用しています。

Designated Computer・コンピューター指定

2つ目「Designated Computer・コンピューター指定」です。

1台のパソコンにMATLABをインストールして複数人で使うタイプの運用方法です。

ただ、複数人が同時にこのパソコンにアクセスして使用することはできません。

MATLABライセンスコンピュータ指定

Designated Computerは、 パソコンにライセンスを与えるという感じですね。

職場からパソコンを持ち出しできない環境だと、 これを選ぶ方も多いのではないでしょうか。

オプションのToolboxを豪華に導入して ライセンスは1つだけ、という運用方法の方もいるようです。 MathWorksの営業さんが教えてくれました。

ちなみにパソコンは年間4回まで変更することができます。 パソコンが壊れたとか、交換したいとかなった場合には、 年間4回の内に収めてね、ということですね。

Network Named User・ネットワーク

続いて3つ目「Network Named User・ネットワーク」です。

ドメインなどで管理されていパソコンにライセンスを与える方法です。 ネットワーク内のパソコンであれば、複数台ライセンスを適用することができます。

このライセンス運用は主に大企業や 研究機関、大学といった大人数で使うときに採用しています。 ネットワークでライセンスを一括管理できるのがメリットですね。

このライセンスで運用するにあたっては、 最低でもMATLABのライセンスを2本購入する必要があります。

Concurrent・コカレント

そして最後、4つ目は「Concurrent・コカレント」です。

ライセンス契約している本数分だけ MATLABが起動できる仕組みです。

ライセンスサーバーにアクセスして、 ライセンスの付与が行われたユーザーが MATLABを起動できる、という仕組みです。

こちらも大きな研究機関とか、 大学などの教育関係が採用している運用方法ですね。

ライセンス形式の他に調べておいた方がいいことは?

MATLABのライセンスについては上の説明でご理解いただけたかと思っていますが、 「導入に向けて確認した方がいいこと」があります。

それは 「MATLABで自分がやりたいことを実現できるか」と、 「どんなパソコンが必要か」ということです。

MATLABは数値計算やAIプログラミングが得意な言語ですが、 GUIをきれいに使いやすく実装することは少し難しいと感じています。

私の経験上、 MATLAB導入前には必ず評価版で試しにMATLABプログラムを動かして 何ができるかを見極めることが必要です。

また、 MATLAB導入にはそれなりに費用が掛かるので パソコンも一緒に予算に組み込むことをおすすめします。

簡単なプログラムであればそこまでのパソコンスペックは必要ありません。 しかし、大きなデータの画像処理やビッグデータの機械学習、 統計処理にはハイスペックのパソコンが必須になります。

MATLAB評価版を使えば、 すべてのオプションソフトToolboxが使えて、 なおかつサンプルも豊富にあり、一カ月使えるので ぜひ試しにMATLABを動かしながら確認してみてください。

ちなみに私自身も評価版を使って検討しました。 いくつか記事をまとめていますので、 よかったらそちらもあわせてどうぞ。

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