MATLABでディープラーニングするときのパソコンの選び方

MATLABでディープラーニングするときのパソコンの選び方

ニューラルネットワーク

「MATLABでディープラーニングをしたいけど、どんなパソコンが必要なのか? どんなスペックのパソコンが必要なのか?」

そう思っている方も少なくないと思います。 ここでは、そんな疑問について答えていきたいと思います。

MATLABでディープラーニングをするといっても、 プログラミングの内容によってパソコンのスペックも変わってきます。

具体的には「ディープラーニングの入門からはじめる方」と 「GPUを使ったディープラーニングをする方」とでパソコンのスペックが異なるのです。

例えば「ディープラーニング入門」とは…

  • 大学の授業で勉強する
  • 学習済みのモデルを使いプログラミングする
  • 数百~数千枚の小さい画像を使ったディープラーニングをする

逆に「GPUを使ったディープラーニング」とは…

  • 大学の研究室で論文を書くためのプログラミングをする
  • 学習モデルを自分で作っていくプログラミングをする
  • 高画質の画像を使ったディープラーニングをする

そんな2パターンについて、 どんなパソコンが必要かを説明していきたいと思います。 それでは行きましょう。

目次

ディープラーニング入門で必要なパソコンは?

ディープラーニングは学習に時間がかかります。 「すでに学習済みのものを使って何かを認識する」プログラムを作る場合は、 そこまで高速なパソコンは必要ないのです。

そんなディープラーニング入門で使うパソコンのスペックは、 こんなところで十分ストレスなく動きます。

  • CPU:Core i5以上
  • メモリ:8GB以上
  • ストレージ:SSD 256GB以上

私自身、新しいパソコンを検討するときに MATLABのサンプルを試してみました。 スペックのパソコンは上のものとほぼ変わりません。

MATLABで動画ファイルから顔検出するサンプルを動かしてパソコンを検討した

ここでは、学習済みのものを使った顔認識プログラミングをしています。 1280x720サイズの動画から顔を認識するのに そこまでスペックの高いパソコンは必要ありませんでした。

グラフィックスもIntelの内臓グラフィックスです。

ディープラーニング入門としては、 少ないデータの学習についてもプログラミングすることがあります。

こちらも「画像から数字を認識する」MATLABのサンプルを試してみましたが、 学習するデータの数が少ないので 初めに書いたスペックのパソコンで十分でした。

MATLABでディープラーニングのサンプルを動かしてパソコンを検討した

学校の授業ではこのような簡単なプログラムをして 「ディープラーニングとはどうやってやるのか?」を覚えることが 目的なので高価なパソコンは必要ないわけですね。

ビッグデータや高解像度画像を使ったディープラーニングで必要なパソコンは?

rtx2080

大学や研究機関、企業の開発現場でディープラーニングによる研究をする人には 「専用グラフィックスGPUを使ったディープラーニング」が必須になってきます。

研究開発の場では、 学習モデルを自分で再構築したり、転移学習させたりすることも多々あります。 そのため本来の業務である研究に時間を費やすために ディープラーニングの学習時間コストを減らすGPU搭載のパソコンは必須になってくるわけですね。

最低でもこれくらいのパソコンスペックは必要になります。

  • CPU:Core i5以上
  • メモリ:16GB以上
  • ストレージ:SSD 256GB以上
  • グラフィックス:NVIDIA GeForceまたはQuadro [4GB以上]

予算が許すならば、 グラフィックスのGPUメモリが8GBや16GBがおすすめです。

あと、MATLABのGPUによるディープラーニングをする時の注意点として、 「必ずNVIDIAグラフィックスを選ぶこと」があります。 これは、MATLABがNVIDIAのGPUのみに対応しているためです。

ちなみに、高解像度画像を使ったディープラーニングの例が MathWorks公式ページに載っています。

深層学習を使用した単一イメージ超解像処理・MathWorks

この例は、高解像度の画像を数万枚学習させて 画像補正をするプログラムです。 NVIDIAのTitan Xで学習させて6時間かかっています。

学習にかなり情報量の多い画像データを使っているので、 GPUを使った並列計算で学習させないととてつもない時間がかかるわけです。

つまり、学習させるデータ量が多ければ多いほど時間がかかるので、 研究や開発にはGPUメモリが多いパソコンを選ぶことをおすすめします、 ということです。

まとめ

はい、というわけで今回のまとめです。

MATLABを使ったディープラーニングを考えている方は、 「入門レベルで使用する」か「GPUを駆使してプログラムする」かで パソコンのスペックが大きく変わる。

大学の授業、学習済みモデルを使うといった ディープラーニング入門では、 専用グラフィックスGPUがないパソコンでも十分。

研究や開発といった目的でMATLABディープラーニングを使う場合は、 NVIDIAのグラフィックスが搭載されたパソコンが必須。

グラフィックスのグレードが高いくて、GPUメモリが多いほど 学習時間コストが少なくなる。

予算との兼ね合いがあるのでパソコン選びは悩みますよね。

決して安い買い物ではないので、 じっくりと納得いくまで検討することをおすすめします。

最後に・・・

「ディープラーニングをするときにおすすめのパソコン」についても 紹介していますので、よかったらのぞいてみてください。

皆様の良いパソコン選びの助けになれれば幸いです。

厳選!おすすめMATLABパソコン10選

おまけ…AWSのクラウドで学習させる方法もあるけど…

おまけです。

今後、AWS・アマゾンウェブサービスを使って クラウド上で学習をさせる環境にしようかと検討しています。

理由は「パソコンを資産として登録したくない」という 企業ならではの理由です。

手元に置くパソコンは普通のスペックで、 学習する時だけWEB経由でAWSの超高性能パソコンを使おうという感じですね。

じっさいMathWorksの実例を参考にやってみましたが、 なかなか使えそうだったので、 来期からはこの環境を検討したいと思っています。

MATLABでクラウドAWSを使ってディープラーニング学習をする方法

AWSのP3はなかなか高額なので、 実運用がどれくらいの価格になるかわかりません…。

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