専用のグラフィックボードは必要か？
何をプログラミングする？で決める
MATLABを動かすために必要なパソコンの条件には、 専用のグラフィックボードは必須ではありません。
しかし、 特定のオプション機能(Toolbox)を使う場合には、 グラフィックボードが必要になることがあります。
また、 3DCG表示をする場合や、地図表示などの詳細表示、 高精細の画像表示、 WEBカメラストリーミング表示といった ことをプログラミングする場合には、 専用のグラフィックボードを使うことで表示速度が上がり快適に使うことができます。
つまり、高速なレンダリング…パソコンで速い描画をするような プログラムをする場合は、 専用のグラフィックボードを付けることで ストレスを軽減してくれます。
GPUを使った並列計算では必須！
MATLABの強みのひとつとして言われている、 並列計算のオプション機能、 Parallel Computing Toolboxとディープラーニングのオプション機能、Deep Learning Toolbox の両方を使う予定ならば、専用のグラフィックボードは必須です。
Parallel Computing Toolboxは、 GPUを使用した計算をすることができます。
さらにDeep Learning Toolboxでは、 GPUを使った並列計算で学習をすることができます。
MATLAB による複数の GPU での深層学習・MathWorks
このディープラーニングですが、 学習するときにとても時間がかかります。
その学習をGPUを使って、 並列で計算させて学習時間を短くすることができるわけです。
ただし、 学習データの数が少ない場合は、 GPUを使わなくてもかなり高速に学習することができます。
例えば、画素数の少ない画像ファイル数千枚を学習させる程度では、 GPUを使う必要は全くありません。
実際に私もサンプルで試してみましたが、 GPUを使わなくても十分運用できるレベルでした。
MATLABでディープラーニングのサンプルを動かしてパソコンを検討した
どんな時に必要になるかというと、 4Kとか8Kとか高精細画像を学習データに使う場合などは、 GPUを使わないと何日もかかってしまうことがあります。
また、 ビッグデータと呼ばれる数万、数千万といったデータを学習させたり、 金融関係のシミュレーションをするために過去のデータを数年分入れたりと、 膨大なデータを処理する時にはGPUが必要になります。
画像処理でもグラフィックボードは欲しい！
MATLABの強みの一つに、 コンピュータビジョンなどの画像処理系の機能が揃っていることがあります。
画像映像の可視化はもちろん、 リアルタイム処理も簡単にできます。
このオプション機能に、 Image Processing ToolboxとComputer Vision Toolboxがあり、 それらを検討している場合は、 専用のグラフィックボードを入れることをおすすめします。
特にコンピュータービジョンは、 リアルタイム処理をする場合が多いので、 描画速度が速くなるグラフィックスが有利に働きます。
GPUを使うならグラフィックボードはNVIDIA
MATLABのGPU計算機能は、 NVIDIAのGPUに対応しているので、 パソコンを選ぶときはNVIDIAかどうかをチェックします。
今現在(2021年1月)では、AMDのRadeonは対応していないので、 パソコンを選ぶときに しっかりチェックしてください。
私のおすすめパソコン
使用用途に合わせたMATLAB向けの パソコンをいくつか紹介しています。
MATLABでGPUを使う方向けにも おすすめのパソコンをピックアップしています。
コストパフォーマンスの高いパソコンを探して紹介していますので、 良かったら参考にしてみてください。